AIと人間の相互関係を思考する 対談 : 現代美術家マシュー・ストーン×岸裕真
企画・編集とリード文のライティングをしました。
GANやDALL-E 2、Midjourneyをはじめとする生成AIの活用が急速に進み、さまざまな物議を醸している昨今。AIを恐れ拒絶するのではなく、AIと共存しながらクリエイティヴな可能性を探求することへの関心はますます高まっている。
そんな中、AIアートシーンを牽引する2人のアーティスト、マシュー・ストーンと岸裕真が同時期に日本で展覧会を開催した。イギリスを拠点とするペインターとデジタルアーティストのマシューは、AIによる「出力」とアーティストの手による「入力」を組み合わせた絵画シリーズ等を制作し、これまでに「リックオウエンス」や「アップル」、シンガーソングライターのFKAツイッグスのアートワークを手掛けたことでも知られる。一方、AIを「Artificial Intelligence(人工知能)」ではなく「Alien Intelligence(異質な知性)」と捉える岸は、自身はその触媒として「人間とテクノロジー」の関係性を再編成するような手法が特徴で、アジアを中心に国内外で作品を発表している。
AIを道具ではなく知性と捉える岸と、真の創造力はAIを使う人の側にあると考えるマシューに、過去と未来、東洋と西洋といったさまざまな観点を行き来しながら、「AIアート」の歩みと行き先、そしてAIと人間の関係性について話を聞いた。