NewJeansの楽曲プロデューサー250の自問自答 “ポン(뽕)”に込めたニュアンスを解体する
企画・編集をしました。
NewJeansの「Attention」「Hype Boy」「Ditto」を手掛けた音楽プロデューサーの250(イオゴン)が1stソロアルバム『Ppong』を発表した。同作は第20回韓国大衆音楽賞で「今年のアルバム」「今年の音楽人」「最優秀エレクトロニック・アルバム」「最優秀エレクトロニック・ソング」の4冠を達成した他、世界でも高く評価された。
韓国のアンダーグラウンドヒップホップのプロデューサーとして頭角を現し、NCT 127の「Chain」やITZYの「Gas Me Up」といったK-POPの制作にも携わっている。韓国の敏腕クリエイターとして脚光を浴びる彼はなぜ韓国のノスタルジックな大衆音楽・ポンチャックをテーマに選んだのだろうか? そんな疑問を持って初の日本ツアーが終わったばかりの250の元に向かった。すると彼は、「ポンチャックは韓国で常に鳴っているのに誰も聴こうとしない音楽だった」と話し出した。そこから話題はポン・ジュノ監督の『母なる証明』、さらには2000年代後半〜2010年代前半のMAD DECENT、韓国社会へと広がっていく……。
『Ppong』は溢れるインテリジェンスと皮肉の効いたユーモアで表現されたK-POPへの自問自答だ。世界的ムーブメントになったNewJeansを手掛けた才人が作らなくてはならなかったもう1つのアルバムを本人のインタビューとともに解体していく。